2012年12月13日木曜日

感想らしきもの

プロジェクトが終わり半月ほど過ぎました。

事業を振り返って、実行委員として感想らしきものを書いておこうと思います。


 灘手AIRプロジェクトは、実行委員として特に事前に方向性や目標を定めることなく、ディレクターの考えたプランを補助する形で行われました。そのため実行委員自身が、担うべき役割や進むべき方向性、求める結果を理解、共有できないまま始まり、そのまま終了を迎えたという感覚があります。アーティストの選定や、事業に期待するものなどについて、実行委員が全く触れずにお手伝いだけの実行委員だったなと感じます。

 ですから、今回の事業は、ディレクターがイメージした姿から見れば、なかなか成功を収めたようですが、それ以外の人間は、実行委員でさえ事業・作品の意味がわからず、「期待はずれ」という感覚を持った人が多かったという現実がありました。文化事業、さらに、目に見える結果を伴わない事業として運営するためには、せめて実行委員は事業を理解し、求めるゴールのイメージを共有しておくべきだったと反省しています。というか、事業が始まってからの実行委員召集だったので、今回は仕方が無かった面もあるのですが。

 皮肉なことに、今回は、我々の予想外の作品を見て受けたショックにより、初めて実行委員が事業について真剣に考え始めることになりました。成果発表が、事業に真剣に取り組むきっかけになったということは、まあ今回の事業単体で見れば、時すでに遅しですが、これもこの事業がもたらした一つの影響・成果と言えるのではないでしょうか。

 ですから、今回の経験・反省を活かすため、また、この事業の効果をもっと発揮させるため、ぜひ今後も事業を継続していきたいと感じました。そのためには、実行委員とディレクターが綿密に打ち合わせをし、事業のヴィジョンを明確にし、企画・運営することが必要だと考えます。もちろん、ヴィジョンに囚われすぎず、実際にアーティストと関わっていく中で、事業はフレキシブルに運営して行くのが良いとも考えます。そういう意味では、ディレクターに一任という考えもできます。もちろん、それを実行委員で話し合って意思統一して行うことが前提ですが。

 この事業は、「滞在製作」と訳されたりしますが、その形式や成果作品が重要なのではなく、異質なものが地域に与える効果という全く見えにくいソフトな面が本質だと感じました。
ArtistInResidenceを考えておられる方々、やってみると非常に奥が深く、おもしろいですよ。
参考になれば幸いです。

あ、あくまで素人の個人的な意見ですのでご勘弁を。
ただ、そこは違うんじゃないかとか、こういうこともあるよ、みたいな意見を下さる方があれば、お気軽に書き込んでやってください。私も勉強させていただきます。

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