2012年11月7日水曜日

AD日記を始めました。


事業の途中ですが、急遽ディレクター日記を始めました。始めた理由は、現在地域にさまざまなアートプロジェクトが広がり、事業を主体とする団体もアート分野の方だけでなく、地域住民の方も実施する機会が増えました。私は地域住民が主体のアートプロジェクトが行うことにギモンがあるわけでなく、むしろどのようなアートがそこに生まれていくのか、一つの可能性として目撃したいと思い携わっています。

しかしながら、どこかでコピーペーストされつつある 「地域にアートがやってくること」について改めて考えてみたいと思います。今回の灘手AIR事業をするにあたってアーティストの有佐祐樹さんをお招きしたのも、プロフィールにかかれている通り時代の変遷によってこぼれ落ちていくものへ眼差しを向けている有佐さんなら地域だけでなく、「AIRに対してあたりまえになっていること」を包み隠さずツッコんでもらえるのではないか、という期待も含めてお招きしました。彼には、滞在制作をすることと、このAIR自体にツッコミをいれることと二つを要求していて、オーバーワークになることだろうと多少心配もありますが、有佐さんといっしょに私自身も、ゼロから考えて取り組んでいきたいと思いました。

本事業は、灘手地区にアーティストが滞在し、作品制作を行う。そして、その事業を地域住民がサポートして運営する。というシンプルな事業でありますが、有佐さんと話し合った結果、このディレクター日記ではひとつ違った視点での灘手AIR事業を伝えることにしました。

くれぐれも、このディレクター日記は、灘手地区のことをツッコんでいるのではく、「AIR事業」そのものを考えることを目的とした公開日記です。日記ならば、自分のブログでやれよという意見もあるかもしれませんが、この問題は、私事で処理される問題ではなく、アートを扱う事業全体に関わる問題であると捉えています。そのつなぎ手となるディレクターの視点や悩みを発信することで、灘手AIRを始めとした各地で実施されている地域でのアートプロジェクトを見直すことにつながればと思います。

残り少ない期間になりますが、どうぞよろしくお願い致します。
灘手AIRディレクター 蛇谷りえ


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